六曜、仏滅について

多様な文化が交錯する現代、「大安以上に価値ある日は」とは「仏滅が最良」とされた歴史」とは神社参拝に適した日を神主様にお宮さんが独占インタビュー。

仏滅は最良の日?

先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6種類からなる六曜ですが起源としては1か月を5等分し、週を6日で区別する単位として中国で生まれたとされます。

「六曜」と言うと、少し難しいイメージもあるかと思いますが、皆さまに馴染みの、月・火・水・木・金・土・日を「七曜」と呼ぶのに対して、1週間を6日の周期で表したのが「六曜」というものでした。三国時代に諸葛亮孔明が孔明六曜星として確立したとも言われ、それを用いて軍略を立てていたという説あってか六曜は、現代における占いのようなイメージが持たれるようになりました。

鎌倉時代の終わり頃から室町時代にかけて日本に伝来してきた六曜ですが、元々の名称は「赤口」だけで、他の5つは日本独自の名称と解釈をつけられるようになり文字になぞらえた固有の運勢を口にするようになり、今で言う血液型占いや星座占いなどと同じように、縁起担ぎの手段として定着した、と考えられています。

また、勝つ、負ける、引く、など、勝負事に関する内容が見て取れる事から、少しイメージはよくありませんが、賭博など、賭け事の場から広まったとも言われます。

皆さまもお耳にした事のある、大安や仏滅という言葉「六曜」の由来をお話したところで「お詣り」と「六曜」の関係についてですが、そもそも神道に六曜の教えはなく、実は全く関係がありません。

先にお話しした通り、後世になって意味を持たされた占いであり「仏滅だから…」というのは「しし座は12位だから…」と大差ないのです。占い自体を否定はしませんし、占いを縁起とされるお気持ちも良い事ですが物事の本質、ここで言えば「お宮参りや七五三詣りの本質」とは、誰が定めたかも分からない迷信めいた吉凶に左右されるのではなく、お子様を祝ってあげたいという気持ちをもって選ばれた日である、それこそが、大安以上に価値のある事だと私は思います。

夫婦の共働きも当たり前になり、国を超えて交錯する現代社会において、ご家族皆様の日取りを合わせる事さえ難しいというお声も耳にします。そんな中でも大切なお子様の為にと定めたお詣りの日なのです。そのお心以上の、何が必要だと言うのでしょうか。

余談ではございますが、仏滅は元々「空亡」と言い、時代を追って「虚亡」「物滅」「仏滅」と名称が変わっております。「物滅」については「物が滅び、新たに始まる」つまり「はじまりの最良の日」でしたが「仏滅」に名称を変えた後に「仏も滅するような凶日」などと言われるようになりました。しかし一方「物滅」になぞらえ「仏も滅する(必要ない)平和な日」との考えもあり、それが一般説となっていれば「六曜」における最も良い日となっていたかもしれません。

逆に「大安」は、何事においても吉とされる半面、何も行うべきではない、という"いわれ"もあり、占いはやはり占いでしかないように感じてしまいます。

結局のところ「六曜占い」になぞらえた吉凶を、より幸せになる為に、どう受け止め、どう解釈するのか、という事です。

仏滅の日に「お宮さん」を通じてお宮参りや七五三参りの撮影をされる多くのご家族に出会いましたが皆様、愛に溢れた本当に素晴らしい笑顔で撮影を楽しんでおられます。

私がお話せずとも、その笑顔こそが本質、仏滅への答えなのではないでしょうか。

お宮さんより

今回、六曜について、という事で、関目神社の西邑さんとお話させて頂きましたが、私自身深くは理解できていなかった「六曜」という事について、とても分かりやすく、また、大変興味深いお話を聞かせて頂きました。

お宮さんとしてお宮参り撮影をさせて頂いている中で、祝い事であるから「やはり仏滅は・・・」などという声も少なからず耳にしてまいりましたが、大安であろうと、仏滅であろうと、ほんとうに多くの素敵なご家族と笑顔に出会わせて頂き、そこには吉も凶もない、お子様を祝う気持ちだけがあったように思います。

西邑神主の言われるように「六曜」、広くは「占い」とは、不幸になる為のものではなく、より良くなるためのもの、そういった意味では、初宮詣りにしても、七五三詣りにしても、何事においても吉とされる大安にお詣りに行くよりも、仏滅だからこそ、そのタイミングでお祓いに行く、という事にも、非常に意味深いものを感じます。

つまりは「大安にこそお詣りしてあげたい」、「仏滅にこそ祓ってあげたい」、、、

どちらにも共通する事はお子様を想う気持ちであり、お言葉をお借りしますが「お子様を祝ってあげたいという気持ちをもって選ばれた日である、という事こそが、大安以上に価値のある事」、これに尽きるのではないでしょうか。

仏滅に誕生された歴史的な著名人や有名人の一例

ちなみに、では仏滅に生まれた人は占い通りの人生なのか、という素朴な疑問の下、仏滅生まれの著名人を調べてみたところ、当然ながら多くの偉人、有名人がおられましたので、一部ご紹介致します。

1820年5月12日 フローレンス・ナイチンゲール

1901年12月5日 ウォルトディズニー

1910年8月26日 マザーテレサ

1957年8月11日 孫 正義 さん

1972年8月18日 中居 正広 さん

など

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